シャウエッセンの壁

公開日: 2:09 考えたこと 社会



ウインナーは美味い。安くても大ハズレがない。しかも値段が高くなるとハッとするほど美味いという力を持った素晴らしい食品だ。


美味いウインナーを食べてもハッとするが、味わって食べてみると普通のスーパーに売られているシャウエッセンもハッとするほど美味いということに気づく。


高いウインナーは美味い。しかし、値段と比例してうまくなっていくかというと必ずしもそうではない。あるのだ、シャウエッセンの壁が。


他の食品同様、基本的にはウインナーも価格と比例して美味くなる。それは低い価格帯のほうが顕著で、美味いのが当たり前のウインナーでも激安だと微妙だったりする。

ブラジル人でもサッカー下手な人がいるのは頭では理解できるが、実際目の当たりにしたらちょっとショックな感じ。と同じ感情を美味くないウインナーには抱く。



こんな感じ

そのウインナーの美味さと値段の関係を図にしてみるとこんな感じ。値段と比例するように上がっていっていた美味さがシャウエッセンを境に伸びづらくなる。


シャウエッセンの1.2倍の美味しさのウインナーを買おうとすると値段は2倍、美味しさ1.5倍のウインナーの値段は4倍。といった様相。


シャウエッセンは一つの到達点である。コストパフォーマンスで考えると最高地点。他の地点は値段が高くなるか、味が落ちるか。


シャウエッセンより安いものは味と価格がほぼ比例しているので一円当たりの美味しさの量は同じ。だがコストパフォーマンスはシャウエッセンのほうが上である。


1円辺りの美味しさ量が同じでも、美味いと感じられなければお得!とは思えない。安くてマズイ、でも高くて美味い、でもなく適切な価格と美味さ。それがコスパで、それがシャウエッセンの壁である。




さらに極端に言えばもうシャウエッセンが美味さの到達点かもしれない。

シャウエッセンより美味いウインナーがあるのは分かる。だが、ここから先は好みの領域で、ハーブの香りがどうだとか添加物なしだとか牧場で作れるだの、単純な「味」ではなくなってくる。


美味くて、 コスパは最高レベル。しかし、他のものを食べたくなる時もある。それが金銭的事情であるならば選択肢がないのだけれど、シャウエッセンの壁を超えた所を選ぶとなると論理ではなく感情で食べたいから選ぶ事になる。

こうなってくるとシャウエッセンの壁を超えたものは食品ではなく、嗜好品のカテゴリに入るだろう。



消費税増税時の「生活用品は非課税の方がいい論」の急所、何が生活用品でどこからが高級品(または嗜好品)だ。という答えはこれだと思う。

シャウエッセンまでは非課税。シャウエッセンを超えたら課税対象だ。

この、シャウエッセンの壁はもちろんどんな物にも(おおよそ売られている製品なら何でも)存在するのでみかんを買う場合は「みかんのシャウエッセン」までは非課税。「みかんのシャウエッセンの壁」を超えたら課税対象だ。






どんなものでも価格と品質の比例から、それ以外の評価軸へと移る分岐点。それがシャウエッセンの壁とも言える。


どうだ、このグラフで分かるかね。私はわからない。

図で表すとこうだ。価格と品質だけの釣り合いではなく何らかの第三の要素、縦横だけでなくグラフに奥行きが生まれて比較される。だが、この図は全く僕の思惑と違う感じに出来上がったし、全く意味がわからないので忘れて欲しい。




ここまでシャウエッセンの壁について書いてきて、このシャウエッセンの壁が若者の購買意欲を…とか、ネットの発達により、購入前のレビューがシャウエッセンの壁を高くして…とか何らかの意味付けをしようかと思ったけれど、実際はあんまり考えてなくて、シャウエッセン凄いなぁ。と思って書き始めたので、そうやって書き終わります。

シャウエッセン食べたい。



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